アクアプログラムは、ジュエリーブランド『4℃』を展開する株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツと日本水フォーラムとの共同プロジェクトです。
「水」を通じた社会貢献により、水に関する問題を抱える途上国の人々を支援し、「美しさ」と「ときめき」を届けることを目指して、2008年のプロジェクト開始から、これまでキリバス、スリランカ、バングラデシュで活動を展開。2017年からは、水問題に苦しむバングラデシュの農村地域にて、継続的に活動を実施しています。
アクアプログラム2021では、新たに50世帯を対象とした雨水貯留タンクを設置し、あわせてこの設備の維持管理のためのトレーニングなどを行いました。
アクアプログラムはSDGsの達成にも貢献しています。
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“安全な水を手に入れられたので、やっと孫娘を家に連れてくることができます。”
受益者のコメントより抜粋(詳しくは、以下をご覧ください)
プロジェクト概要
1)プロジェクト名
アクアプログラム2021
2)実施地
バングラデシュ クルナ管区 ウッタースタロリ村
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3)受益者数
50世帯、233人
4)実施期間
2021年9月~2022年8月
5)現地パートナー団体
Skywater Bangladesh Ltd.
6)実施地の水問題
本プロジェクトの対象地であるモレルガンジ郡には、水道がなく、住民たちは生活用水や飲み水をため池や井戸から汲んだ水や、水売りから購入した水に頼っている。
水汲みは住民にとって重労働となり、水の購入費用は家計を圧迫している。また、汚染された水源が原因で下痢症などの病気になる住民も多く、治療にかかる費用がさらなる負担となっている。
7)実施内容
- 基礎調査/ソーシャルマップの作成
- 雨水貯留タンク2基と集水配管一式を50世帯に設置
- 維持管理に関するトレーニング
- 雨水利用に関する知識と経験の共有ワークショップ
- 家庭訪問によるフォローアップ
- 水質検査
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8)期待される効果
- 住民が水汲みの負担から解放される
- 水の購入にかかる費用や水に起因する病気が削減される
- 50世帯が雨水を活用して安全な飲み水を利用できるようになる
受益者からの声
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夫は農業に従事しており、貧しいなりに毎日を送っていましたが、最大の問題は飲み水でした。家族は、池の水を飲んで下痢になり、薬を飲んで治す、ということを毎年のように繰り返していましたが、4 年前に起きたことを思い出すと今でも涙がこみ上げます。
3 月のある日の午後、遊びに来ていた孫娘が下痢になったのです!誰からも愛されるかわいらしい少女でした。誰もが、そのうちよくなるだろうと思っていましたが、下痢はどんどん悪化し、さらに嘔吐も始まったのです。下痢は珍しいことではなく、家には薬が常備してあって孫娘にも飲ませましたが、症状はよくなりません。夜になってしまい、道が悪いので翌朝には病院に連れていこうと考えましたが、夜明けが永遠に来ないのではと思うほど、長く感じました。彼女の具合はどんどん悪くなり、話すこともできず反応もしなくなってしまい、もう彼女を助けることはできないと思いました。朝になってすぐにモレルガンジの病院に連れて行くと、どうしてもっと早く連れてこなかったのかと医師に厳しく注意され、応急処置の後にクルナの政府公立病院に連れて行くよう言われ、1 時間半かけて救急車で向かいました。
その医師から、彼女の下痢の原因は煮沸せずに池の水を飲んだことだと言われました。救急車の中でひたすら泣き、神に祈りました。そして、安全な水を得られるようになるまで、誰も我が家には招かないと決めたのです。クルナの病院に着くと、医師の必死の治療のおかげで 3 日後に彼女は退院できました。その後、孫娘を我が家ではなく直接の彼女自身の家に送り届けました。
私は、それ以来 4 年間も孫娘を自分の家に連れてきていないのです。もう 8 歳になりました。大変なことはたくさんありましたが、今年はプロジェクトの負担金を用意することができました。5 月に AMAMIZU が設置され、6 月の初めから水が貯まり始めています。AMAMIZU に水がいっぱいになったらすぐに彼女を我が家に連れてくることができます。歩き回り遊ぶのを見られるのが、本当に楽しみです。
ヨンドシーホールディングスと、JWF の素晴らしい取組のおかげで、モレルガンジ郡の多くの人々が
安全な水を飲むことができることに本当に感謝しています。神様のご加護がありますように!
株式会社ヨンドシーホールディングス及び株式会社エフ・ディ・シィ・プロダクツをはじめ、活動に参加いただいた世帯、現地パートナー団体、実施地の地方行政関係のみなさまなど、多くのご支援とご協力により本プロジェクトを実施・完了することができました。ありがとうございました。
(報告者:マネージャー 田畑美世)