JWF News 6月号

JWF News Vol.141 日本水フォーラムロゴ
平成28年6月1日発行

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巻頭言 熊本大地震
日本水フォーラムからのお知らせ
<日本水フォーラム会員> 平成28年度通常総会開催
JWFファンド2016募集開始!
日本水フォーラムからの報告
水の安全保障戦略機構第14回基本戦略委員会開催報告
第7回「水と災害ハイレベル・パネル」(HELP)が開催されました
「第65回利根川水系連合・総合水防演習」における大使館ツアー開催・ブース出展報告
採用情報

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巻頭言 熊本大地震
日本水フォーラム事務局長
竹村公太郎
4月14日、そして16日未明に連続して巨大地震が九州の熊本と大分を襲いました。この地震により多くの尊い命と貴重な財産を失われた方々に、心より哀悼の意を捧げます。

地震断層
4月14日午後9時、地震発生を聞いたときは信じられませんでした。熊本の阿蘇山の噴火の恐れは知っていましたが、大きな地震予測など聞いたことがなかったからです。
さらに驚いたことに、14日のM6.5の本震が終わったと思った矢先、16日未明にM7.3の地震が発生しました。その後、この16日が本震で、14日の大地震が前震だったという発表がありました。
14日の地震活動は日奈久断層帯という活断層上で発生したとされています。その後も余震も続き、その震源は北東に伸び、大分県にまで入っていきました。
地震の原因は専門家によって解明中で、詳細は次第に明らかになって行くものと思われます。
私は20年間、河川技術者として全国の地形と地質と向き会ってきました。この地震分布を見ていると、まるで中央構造線が動いたかのような錯覚をしてしまいます。
中央構造線は白亜紀に形成されました。白亜紀とは約1億4500万年~6500万年前の地質学上の古い年代です。そのような古い年代に形成された断層は動かないと教えられていました。ですから中央構造線が動くなど考えもできません。
しかし、今回の震源分布と震源が北東に進展していくのを見ていると、イメージがどうしても中央構造線と重なり合ってしまいます。

不条理な地震
世界の防災関係者は日本を「災害のショーウィンドウ」と呼んでいます。確かに、日本列島には全ての災害が揃っています。
「日本にはない災害はない」のです。
地震、津波、火山噴火、台風、集中豪雨、洪水、異常高潮、豪雪、雪崩、雷、竜巻、地すべり、山崩れ、冷害、旱魃と、自然災害で日本に存在しない災害はありません。
この災害の中で、特に地震は日本人にとって辛い災害です。なにしろ予知なく突然私たちを襲ってくるのです。
日本列島付近で地球の4つの大きなプレートがぶつかり合っています。そのため、日本列島の面積は、地球上の陸地の0.3%であるのに、地球上の大地震の20%と、活火山の10%を受け持っています。その状況を(図)で示しました。
約3000年前、日本人はこの列島で稲作を開始しました。稲作が行われた沖積平野は、背後は山々に囲まれ、前面には海が控える湿地帯でした。この山々と海峡と河川に分断された地形が、日本人が他の土地へ移動することを許してくれませんでした。
日本人はこの土地で稲作共同体を形成し、どのような大災害が襲ってきても、その共同体はその土地で復旧に立ち向かっていきました。
前触れもなく突然に襲ってくる地震ほど納得できません。なにしろ説明がつかないのです。地震の説明は、いつも後付けです。説明のつかないものを不条理と呼ぶなら、地震ほど不条理なものはありません。
熊本の方々が、この不条理な地震災害を乗り越えて、さらに強固な共同体を構築していかれることを祈るばかりです。

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日本水フォーラムからのお知らせ
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<日本水フォーラム会員> 平成28年度通常総会開催
平成28年度通常総会の開催を、以下の通り予定しております。
日 時  平成28年6月15日(水)14時00分
場 所  日本橋公会堂 第3・4洋室(東京都中央区日本橋蛎殻町1-31-1)
議案等の詳細を含む会員の皆様への紙面でのご案内は、別途5月下旬にご送付
申し上げております。
» 詳細はこちらをご参照ください。

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JWFファンド2016募集開始!
日本水フォーラムは、JWFファンド2016の募集を開始しました。
JWFファンドは、水問題を解決するために草の根活動を行っている発展途上国の団体を
支援する基金です。 採択された活動には、1件あたり1,000USDを上限とした資金を提供します。
このファンドは、日本水フォーラムの会員の皆さまの会費や、一般の方から寄せられた寄付で運営されています。 募集期間は2016年6月1日~7月31日までです。
» 詳細はこちらをご参照ください。

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日本水フォーラムからの報告
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水の安全保障戦略機構第14回基本戦略委員会開催報告
5月23日に水の安全保障戦略機構第14 回基本戦略委員会が開催されました(会場:中央大学後楽園キャンパス)。 約二年半ぶりとなる今回の基本戦略委員会では、今後の活動の方向性を、提言書「低炭素で持続可能な水・物質循環社会」(平成24年10月)の具現化としていくことを確認すると共に、行動チームや委員のそれぞれの活動について情報を共有し、討議を行いました。
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第7回「水と災害ハイレベル・パネル」(HELP)が開催されました
第7回「水と災害ハイレベル・パネル」(High-level Experts and Leaders Panel on Water and Disasters (HELP))が5月11日に、オランダ・ロッテルダムにおいて開催されました。
今回の会合は、5月10日から13日まで開催された第4回国際気候変動適応会議の期間中に行われ、HLPW(High-level Panel on Water)と国際水アーキテクチャー、水関連災害への投資・ファイナンス、渇水と気候変動等について議論されました。また、デルタ同盟に出席した各国大臣によるハイレベル・ダイアログもあわせて開催されました。
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「第65回利根川水系連合・総合水防演習」における大使館ツアー開催・ブース出展報告
5月21日に茨城県取手市東地先において、第65回利根川水系連合・総合水防演習が開催されました。日本水フォーラムは、毎年水防演習において各国大使館の大使等をはじめとする方々をお招きし、水防演習大使館ツアーを開催しており、今年度も13か国・20名の方を招いてツアーを開催しました。また、展示コーナーにおいてブースも出展し、水クイズを実施し、啓発活動を行いました。
水防演習終了後は、演習開場からやや上流に位置する稲戸井調節池を見学しました。
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採用情報
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契約職員・アルバイト職員を募集します
現在日本水フォーラムでは人材を募集しております。
日本水フォーラムのミッションとビジョンを理解し、地球上の水問題解決に貢献したいという、強い意志をお持ちの方のご応募をお待ちしています。
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ご質問等、お気軽にE-mail (recruit[at]waterforum.jp)またはお電話にてお問い合わせ下さい。

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「掲示板コーナー」掲載記事を募集しています。
イベントやシンポジウムへの参加呼びかけなど、水問題解決に向けた取り組みをご案内していただくことを目的に、JWF News紙面上に「掲示板コーナー」を設けております。掲載ご希望の方は、news[at]waterforum.jpまでご連絡下さい。追って、掲載の取扱基準等をお送りいたします。

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JWF News Vol.141    平成28年6月1日発行

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