地球上の水

地球上には約14億km3の水があります。

そのうち、約97.5%を海水が占め、淡水はたった2.5%
しかありません。
しかも、その淡水のうち、氷河や地下水が多くを占め、
人間が使いやすい水はわずか0.01%しかありません。

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データ出典:国土交通省ホームページ
(https://www.mlit.go.jp/common/001371908.pdf)


0.01%(すなわち1万分の1)とは、どれぐらいでしょうか?
例えば、皆さんのご家庭のお風呂の一般的な浴槽の大きさは約200Lです。
200Lの0.01%は20mLですから、これはほぼスプーン1杯の容量です。

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地球上のすべての水を浴槽1杯分だとすると、
人間が使える水はスプーン1杯とほぼ同じなのです。

このように、地球上で私たちが使える水は限られています。

幸せなことに、先人たちの絶え間ない努力により、日本の生活では水問題に悩まされることはそれほど多くはありません。

一方世界では、
水関連災害 / 水不足 / 水質汚濁 などにより、多くの人が問題に直面しています。
また、気候変動もこれらの問題に拍車をかけています。

SDGs(Sustainable Development Goals)
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SDGs 関係図
(JWF作成)

2015年、国連にて17のSDGs(持続可能な開発目標)が採択されました。この17のSDGsのうち、SDG 6では

「すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」

と定められています。

水はすべての生命の源であり、水が果たす役割はとても重要です。
上図に示すように、SDG 6は様々なSDGsと連動しています。

水問題による影響

日本や世界では、水問題によって私たちにどのような影響が起きているのでしょうか。

①水関連災害 
( ⇔ SDG 11.5)

→ 1990年から2015年の間に、自然災害によって160万人以上が死亡。

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②水不足
( ⇔ SDG 6.4)

→ 水不足のため、2030年までに約7億人が移住を強いられる可能性がある。

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③水質汚濁
( ⇔ SDG 6.3/SDG 6.6)

人間が出した排水のうち80%以上は処理が行われることなく、河川や海へ放出されている。

→ 特に水が不足している地域では、限られた水源を安全に使用できなくなるため影響が深刻。


→ 環境を汚染し、病気を引き起こす・生態系を破壊するなどの影響がある。

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この他にも、水と衛生の問題などが挙げられます。
水と衛生の問題に興味を持たれた方は、こちらのページをご覧ください。
 → https://www.waterforum.jp/resources/wash/

データ出典:United Nations

①水関連災害

水関連災害ではどれほどの被害が出ているのでしょうか。
2000年~2019年の災害種類別の世界における被災者数を見てみると、水関連災害による被災者が
非常に多いことが分かります。

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  • 洪水による被災者数は16.5億人にのぼる。このうちアジア諸国の被災者は15億人であり、これは洪水による
    全被災者数の93%である。
  • 渇水は、全災害に対する災害件数としては5%程度に過ぎないが、被災者数は14.3億人と非常に多い。         
    主に東アフリカで被害が大きい。

また、過去20年間とその前の20年間に起こった災害の数を比べてみると、災害によって程度の違いはありますが、
増加していることが分かります。
これは、気候変動が原因と考えられています。

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データ出典:CRED、UNDRR

日本でも高まる水害リスク

気候変動の影響は日本でも見られており、国内の1時間降水量50㎜以上の年間発生回数が増加しています。
今後さらなる頻度の高まりや降水量の増大が予測され、水災害の発生増加が懸念が高まっています。

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データ出典:気象庁

では渇水リスクはどうでしょうか。

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長期傾向を見ると、少雨の年と多雨の年の年降水量の開きが次第に大きくなってきており、
水害リスクと共に渇水リスクも高まっているといえます。

出典:国土交通省ホームページ
(https://www.mlit.go.jp/common/001371908.pdf)

②水不足、③水質汚濁についてもコンテンツを追加予定です。

水問題は他人ごとではなく、私たちと密接にかかわっている問題です。
私たち1人1人に身近なこととして、ぜひ一緒に水問題を考えていきましょう。

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このコンテンツは、公益財団法人 河川財団の河川基金の助成を受けています。

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