APWF第25回執行審議会を開催しました

2020年2月25日、日本水フォーラムが事務局を務めるアジア・太平洋水フォーラム(Asia-Pacific Water Forum: APWF)は、シンガポール公益事業庁による支援のもと、シンガポールGood Wood Park ホテルにおいて、第25回APWF執行審議会を開催しました。新型コロナウィルス感染の影響を踏まえ、シンガポールでの集会は最小限の人数にとどめ、多くのメンバーはオンライン会議システムを用いた参加となりました。執行審議会には、26機関より30名が参加しました(シンガポール:9機関13名、オンライン会議システム17機関17名)。
APWF執行審議会エルワルド・アララル副議長による進行のもと、1) 2020年10月19-20日に開催が予定されている第4回アジア・太平洋水サミット(4th APWS)におけるプログラム(案)、4th APWS成果文書の考え方、分科会の構成等、2) 2020年のAPWFの優先テーマ別活動計画、及び、3) 第9回世界水フォーラムへの対応について議論を行いました。

議論の結果
1) 4th APWSの成果文書の考え方・分科会の構成について

  • サミットの一日目で首脳宣言を行うため、宣言内容は、サミットで議論する方向性を示し、分科会で議論を深めるよう議長に付託するものとすることで了承されました。
  • 分科会は、首脳宣言で示された方向性に基づいて、セクター毎に議論を深め、セクター毎の議論を踏まえてセクター横断的な内容を取りまとめていく構成とすることで了承されました。
  • 本サミットでは、質の高い成長についてより議論を深めていくことを事務局から提案したが、類似する言葉があるため、適切な定義づけが必要であるとの指摘を受けました。
  • 太平洋島しょ国等特有の水課題については、セクター別では議論することが難しいとの指摘がなされ、サブリージョンの課題についても適切に配慮するように求められました。
  • プログラムがタイトになっているため、限られた時間内で有意義な議論を行えるよう、十分に注意しながら議事運営をするよう求められました。

 

2) APWFの2020年優先テーマ別活動計画について

  • APWFの3つの優先テーマについて、それぞれのリーダー(UNESCO:健全な水循環管理、UNESCAP:ガバナンスと包摂的な開発、ADB:持続可能な開発目標達成のためのファイナンスと投資)から2019年の活動成果報告、及び、4th APWSにおける成果の発信を見据えた2020年における活動、及び、議題の焦点の提案がなされました。
  • 2020年8月23日~27日にかけて、「気候変動と水:行動の加速化」をテーマとしてストックホルム世界水週間2020が開催されます。APWF事務局は、APWFメンバーと協働でアジア太平洋地域の観点から議論を行う分科会開催提案書を4件(水循環管理、かんがい、ガバナンス、ファイナンス)を提出し、すべて承認されました。今後、APWF事務局は共催機関等と協働で更なる準備を進めていきます。

 

3) 第9回世界水フォーラムについて

  • 第9回世界水フォーラム事務局より、第9回世界水フォーラムにおける主要テーマである4つの優先課題(1. 水の安全保障と衛生 Water Security and Sanitation; 2. 農村開発 Rural Development; 3. 協力 Cooperation; 4. 手段とツール Means & Tools)において、議論をそれぞれリードする「アクショングループ」、またそれらの議論への関与・貢献を行う「コンサルテイティブグループ」のメンバーの公募が行われました。APWFとしてどのような貢献ができるか、方針を協議しました。
  • APWF事務局は、第9回世界水フォーラムテーマ別議論の動向について引き続き積極的な情報収集に努め、当該フォーラムにおいて、適切に第4回APWSの成果を反映させ、水課題解決に資する地域間協力を促すための道筋が示せるよう、準備を進めていきます。

 

参考資料:APWF第25回執行審議会 議題(PDF・英語

s_apwf25thgc会合の様子

(報告者:マネージャー 朝山由美子)

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