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2017年04月05日

ニュースレター

JWF News 4月号 「水未来会議からのメッセージ2017」を公開しました

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【JWF News Vol.151】 「水未来会議からのメッセージ2017」を公開しました
2017年4月5日発行

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◇目 次◇

・巻頭言 東京の丹頂鶴 -土地の歴史-

・日本水フォーラムからのお知らせ
-「水未来会議からのメッセージ2017」を公開しました
-「水未来ジャーナル」創刊号を発行しました

・採用情報

・活動へのご支援・ご協力のお願いについて

・掲示板コーナー

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・巻頭言 東京の丹頂鶴 -土地の歴史- 代表理事 竹村公太郎

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ミャンマー水の日2017
ミャンマーの首都、ネーピードーで「世界水の日」のイベントが開催されました。ミャンマー政府から、本イベントにおける基調講演の要請があり、参加してまいりました。余裕のないスケジュールでしたが、万難を排して行くことにしました。
副大統領を始めとする政府行政官、大学の研究者、企業関係者そしてNGOと多分野にわたる人々の前で何を話したらいいのか?
悩む時間もなく、「Short Water History of Japan」としました。

日本の失敗と歴史
私は30代のころ、国際担当をしていました。具体的な業務は、アジアの研修生たちの講義内容と日程の調整役でした。河川管理や災害関連の研修ですから、必ず1回は研修生たちを地方の現場に連れて行きます。
私自身も随行で地方の現場に何回か行きました。地方に向かうと、研修生たちの緊張した顔が徐々にほぐれていくのが分かります。東京での研修は、途上国からの研修生たちにとっては大きなプレッシャーなのです。

国際協力機構(JICA)の上下水道の研修の時、このようなことがあったそうです。講義の後、研修生たちは東京の下水道施設の見学に向かいました。その施設の見学中に、インドネシアの女性研修生が「自分の国ではこんな立派な施設など決してできない」と泣き出してしまったのです。

この話を聞き、はじめの頃は途上国の研修生に何を伝えればいいのか、霧がかかったようにもやもやとしていました。
しかし、途上国の研修生と付き合っているうちに、何を話したら良いかが少しずつ分かってきました。
彼らは、先進国日本の最先端の技術だけを必要としているのではない。過去の日本の歴史、つまり日本が歩んできたプロセスそのものを知る必要があるのではないか。そのことに気が付き、話の内容は自ずと決まりました。

欲望は湿地帯に
アジアの多くの国々は稲作が中心です。日本も稲作文明として発展してきました。稲は高カロリーです。さらに、稲は何年間も保存することができ、軽量で運搬性に優れ、他の物と交換することができます。昔の稲は、現在の貨幣と同じような機能を持っていたのです。
亜熱帯から温暖地帯の降雨に恵まれている東南アジアで稲作が普及したのは当然でした。

稲作の誕生は、丘陵地帯の段々の水田からでした。丘の上から下に流れ落ちる雨の水を利用して、稲作をしたのです。日本にそのシステムが東南アジアから伝わってきました。
丘の上から順番に水田が作られました。上田、中田そして下田と形成されていきました。その全体が岡田です。全部、日本人の名字になっています。(写真-1)は、ベトナムの段々の水田です。

しかし、棚田では耕地が増えません。富が増えなければ社会は成り立ちません。富を増やすため、水田を拡大する必要がありました。人々は広大な沖積平野の湿地帯に進出していきました。

 20170405_NL151_picture1(写真-1)ベトナムの段々の水田

湿地帯での稲作と都市の発展
沖積平野は広大でかつ肥沃でした。何しろ何千、何万年をかけて河川が森林地帯から運んできた有機土壌に覆われていたのです。ただし、この沖積平野は危険でした。河川は縦横無尽に流れ、大雨の時には上流から洪水となって襲ってきます。
この沖積平野で稲作を行うには、多くの人々が集まる必要がありました。力を合わせて川の流れを整え、川の水を利用する水路を作らなければならなかったのです。湿地帯の沖積平野に人々が集まり、稲作が開始され、共同体が誕生していきました。

(図-1)は、広重が描いた150年前の東京の下町です。
ここには丹頂鶴が描かれています。たった150年前の東京に丹頂鶴のつがいが生息していたのです。丹頂鶴がいたということは、ドジョウ、カエルそしてウナギなど餌が豊富にいる湿地帯だったということです。
近代になると、この平らで広大な沖積平野が住宅地となり、工場地帯となっていきました。湿地帯はコンクリートで覆われて、湿地は消えていきました。しかし、所詮この沖積平野は洪水の危険性が高い低平地であることには変わりありません。(写真-2)は広重が描いた地点から見た現在の東京です。

20170405_NL151_figure1 20170405_NL151_picture2
(図-1)箕輪金杉三河しま(広重) (写真-2)現在の三河島

土地の歴史
今ある日本の近代都市は、昔から都市だったのではなく、湿地帯を克服し徐々に出来上がってきたものです。
今の日本の治水の課題は、日本人が水災害の危険性を忘れてしまったことです。治水によって土地利用の効率性を高めることに成功しましたが、同時にその土地の潜在的危険性も増しているのです。これからはその認識が必要です。その土地の歴史を知ることが、安全につながるのです。
また、土地の歴史を知ることは、これから都市化のプロセスを経験する国の人々の考える材料にもなります。

日本人も途上国の人々も、土地の歴史を学ぶことは、自分たちの安全につながり、未来の社会を考えるために必要な過程なのです。

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・日本水フォーラムからのお知らせ

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「水未来会議からのメッセージ2017」を公開しました

日本水フォーラムは、2月22日(水)、シンポジウム『国連【世界水の日】記念・水未来会議2017』を開催しました。
今回は、国連持続可能な開発目標(SDGs)が本格的にスタートした年での開催です。そこで、SDGs達成をはじめとする環境課題の解決に重要な、民間企業の役割に焦点を当てました。
ESG投資、情報開示、企業価値などを切り口に、持続可能性の構築をいかに進めるかを議論。その成果として、「水未来会議からのメッセージ2017」をとりまとめ、公開しました。

▼詳しくはこちら▼
http://www.waterforum.jp/jp/news/policyrecommendations/2017/0228/?p=4562

▼水未来会議からのメッセージ2017▼
http://www.waterforum.jp/wp/wp-content/uploads/2017/03/WWDinTokyo2017.pdf
(報告者:マネージャー 桑原清子)

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「水未来ジャーナル」創刊号を発行しました

水未来会議と連動する企画として、2017(平成29)年3月、「水未来ジャーナル」を発行しました。
「水未来ジャーナル」は、日本水フォーラム初の機関誌として創刊されました。

水未来会議と同様に、持続可能な開発目標(SDGs)をはじめ、パリ協定や本邦水循環政策など、国内外で水に関連する新たな潮流を迎えたことを受け、今後の水行動の指針となるべき長期かつ広範なビジョンを展望し、様々な取り組みの一層の推進とイノベーションの促進に寄与することを目指しています。

▼詳しくはこちら▼
http://www.waterforum.jp/jp/news/policyrecommendations/2017/0331/?p=4863
(報告者:マネージャー 桑原清子)

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・採用情報

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アシスタント・マネージャー募集

現在日本水フォーラムではアシスタント・マネージャーを募集しております。
日本水フォーラムのミッションとビジョンを理解し、地球上の水問題解決に貢献したいという、強い意志をお持ちの方のご応募をお待ちしています。
ご質問等、お気軽にE-mail (recruit[at]waterforum.jp)またはお電話にてお問い合わせ下さい。

▼募集に関する詳細はこちら▼
http://www.waterforum.jp/jp/news/recruit/2017/0314/?p=4759
(担当者:マネージャー 石渡京子)

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・活動へのご支援・ご協力のお願いについて

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日本水フォーラムは、皆様の会費及び寄付等によって国内外の水問題解決に向けた
活動を行っております。日本水フォーラムの活動を支援していただける
会員を募集しております。
水問題解決に向けた持続可能な取組みを行うために、皆様の温かいご支援を
なにとぞよろしくお願いいたします。

▼会員募集の詳細はこちら▼
http://www.waterforum.jp/jp/get_involved/pages/become_a_member.php

日本水フォーラムは、国内外の水問題解決に向けて分野問わず幅広い方々と
協働で活動を展開しています。
日本水フォーラムの活動にご協力いただける方、ご興味のある方は
以下よりお問い合わせください。

▼問い合わせ先はこちら▼
TEL: 03-5645-8040
E-mail: news[at]waterforum.jp
※[at]をアットマークに変えて送信してください。

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・掲示板コーナー

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【第8回世界水フォーラム準備会合(第2回ステークホルダーコンサルテーション会合)】
主催:第8回世界水フォーラム事務局
日時:2017年4月26日(水)~27日(木)
場所:ブラジル(ブラジリア)
http://www.worldwaterforum8.org/

※免責事項:日本水フォーラムは、掲示板の掲載情報に関して責任を負いかねます。
掲載情報へのお問い合わせは各主催者へお願いいたします。

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下記アドレスまで

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JWF News Vol.151    平成29年4月5日発行
特定非営利活動法人日本水フォーラム
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町5-4 アライズ第2ビル6階
TEL: 03-5645-8040 FAX: 03-5645-8041
E-mail: news[at]waterforum.jp URL: http://www.waterforum.jp
※[at]をアットマークに変えて送信してください。

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