NoWNET(ノーザンウォーター・ネットワーク)

2018年12月19日

NoWNET(ノーザンウォーター・ネットワーク) 叡智の発信 気候変動枠組条約締約国会議(COP)

国連気候変動枠組条約第24回締約国会議(UNFCCC COP24)参加報告

COP24(開催期間:2018年12月2日~14日)は、2020年以降の温室効果ガス排出削減や、気候変動の影響への適応の進め方に関するルールを議論する重要な国際会議です。今回の会議には、各国政府等(196カ国及び欧州連合)、オブザーバー機関(国連機関、国際機関、NGO)などより21,500名以上が参加しました。
気候変動の影響のほとんどは、水を通じて現れます。世界の持続可能な発展のためには、頻発・激化する水害や渇水などへの対策・対応が不可欠です。また、水管理・水利用における省エネ・創エネは、温室効果ガスの削減に貢献できる分野です。
日本水フォーラムは、こうした分野における日本の取り組みを発信するべく、COP24に参加しました。

1. COP24開催概要

開催期間 2018年12月2日(日)~14日(金)
開催地 ポーランド カトヴィツェ ※今回の議長国:ポーランド
公式ウェブサイト http://cop24.gov.pl/ (英語)
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会場の様子

2. COP24における日本水フォーラムの活動

(1) 水に関する気候変動適応策への民間アクターの参画促進をテーマとした公式サイドイベント「Water and Climate: How to Increase Engagement of Private Actors」の開催
(2) 展示ブースへの出展

(1) 公式サイドイベント「Water and Climate: How to Increase Engagement of Private Actors(水と気候: いかに民間アクターの関与を高めていくのか)」

開催日時 2018年12月4日(火)15:00~16:30
会場 Area G: サイドイベントルームBieszczady
主催 日本水フォーラム、NEO-Nepal、NoWNET

気候変動の影響、特に激化・頻発する渇水や洪水といった水関連災害に対する民間企業の適応をいかに進めるかを議論。
スウェーデン、オランダ、フランス、日本の民間企業の気候変動適応の具体的な事例を共有・発信すると共に、民間企業の気候変動適応(特に水災害対策、災害時の事業継続)の促進策を提示した。 

スピーカー:
【スウェーデン】Dr. Anna Tengberg, Programme Manager, Swedish Water House | Stockholm International Water Institute (SIWI) / Adjunct Professor, Lund University - Centre for Sustainability Studies (LUCSUS)

【オランダ】Mr. Cees van de Guchte, Director, Global Agendas and International Organization, Deltares Knowledge Institute, Netherlands

【フランス】Mr. Philippe Guettier, General Director, French Water Partnership

【日本】浅井重範 特定非営利活動法人日本水フォーラム副ディレクター

モデレーター:
竹本和彦氏 (一社)海外環境協力センター理事長/国連大学サステイナビリティ高等研究所 所長

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議論の様子

【スウェーデン発表】食品・飲料業界での水リスク削減の認証制度(SAI FAS及びGlobal G.A.P.)及びその効果、オンラインツール(Water Journey: 食料生産過程における水リスクを把握し、対策を講じるための支援ツール)を紹介。

【オランダ発表】公共車庫を使った洪水堤防、Room for Riverでの官民連携(河川空間におけるビジネスエリアと居住地域の整備)の事例を紹介。民間セクターの事業継続の確保の重要性を強調、災害時のビジネス停止の影響を把握する上でのビジネスの相互依存の理解の必要性を指摘。また、保険会社が企業に対して保険営業を展開する中で、潜在的なリスクを伝えることが、企業の適応を促進している点を紹介。民間の参画を進める上で、政府の役割の重要性も強調。

【フランス発表】フランス企業の3つの事例(汚水処理からの創エネとCO2排出削減(チリ、SUEZ社) 、デンマークでの洪水対策(Veolia社)、小規模企業によるかんがいにおける水使用量の効率化)と、適応を進める企業のアライアンス「BAFWAC」を紹介。

【日本発表】企業の事業継続管理(BCM)を評価・格付けし、特別な利率で融資を行う、日本政策投資銀行のBCM格付け融資、並びに、日本のその他の金融機関でも同様な取り組みが進んできていることを紹介。

議論を通じて、民間企業の適応の推進策として、以下を提示した。

  • 気候変動により誘発されるリスクへの意識喚起(不作為のコストの提示等)
  • 企業へのリスク情報や対策に関する情報提供(企業が水関連リスクを認識し、対策を行う上で有用なツールの活用)
  • 企業の事業継続の格付け評価・格付けの取り組みの普及
  • 企業側のインセンティブとなるような政府による法令・規制等の環境整備の必要性

 

(2) 展示ブースの出展

展示期間 2018年12月3日(月)~7日(金)
場所 Area C: ブースNo. 145
主催 日本水フォーラム

気候変動適応・緩和に貢献する水管理・水利用分野の日本の取り組み・貢献を発信。会議参加者の関心を集めた。

  • 日本の水循環政策及び統合水資源管理に関するポスター掲示、パンフレット(事例集)の配布
  • 気候変動対策に貢献する会員企業の皆様等の事業・製品・サービス等に関するポスター掲示、ビデオ上映、リーフレット配布
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日本水フォーラム展示ブースの様子

(報告者:副ディレクター 浅井重範)

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