JWFファンド

2020年07月14日

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JWFファンド2019 ハンドポンプ井戸の修繕による給水・衛生状態の改善(シエラレオネ)

JWFファンド2019

sJWFF2019map※数字は支援件数、カッコ内は受益者

JWFファンド2019の支援件数と受益者数

 

JWFファンドは、2005(平成17)年に日本水フォーラム(JWF)が設立し、JWFへの会費や一般の方から寄せられた寄付を元に独自に運営する助成基金です。発展途上国の水問題解決のために草の根活動を行っている団体を対象に、毎年プロジェクトを公募し、採択された団体には1プロジェクトあたり1,000 USドルを上限とした資金を助成しています。

JWFファンド2019では36カ国から302件の応募があり、選考の結果、6カ国7件の活動プロジェクトを支援しました。

本ページでは、ハンドポンプ井戸の修繕による給水・衛生状態の改善(シエラレオネ)について、ご紹介します。

ハンドポンプ井戸の修繕による給水・衛生状態の改善(シエラレオネ)

実施概要
・実施団体:Rural Agency for Community Action Programme(RACAP/SL)(#227)
・プロジェクト名:シエラレオネ南部、プジェフン地区カパカ首長区バオマ村でのハンドポンプ井戸の修繕
・実施国・地域:シオラレオネ、南部州
・実施期間:2019年10月~2020年3月
・受益者数:659人(女性235人、男性107人、子ども317人)
・実施費用:1,454ドル (JWFファンド1,000ドル、受益者254ドル、実施団体200ドル)

  

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シエラレオネ

実施地の課題
プジェフン地区の多くの農村と同様に、バオマ村は安全な飲み水の不足という課題に直面している。この地区では、政府によるサービスは不十分であるか、存在しない村もある。2014年、ユニセフはRACAP/SLを通じて、課題を軽減するためにハンドポンプの建設を行った。しかし、このハンドポンプは故障しており、緊急の修理が必要となっている。また、乾期のピーク時には井戸は完全に干上がるため、女性や子供を含むバオマ村の住民は、彼らのさまざまな用途の主要な水源として、村から約1.6㎞離れた場所にある表流水に依存している。この水源は安全ではなく、保護されていないため、村人は多くの水関連の問題に直面している。
プジェフン地区健康管理チームによると、バオマ村の女性と子供の下痢、赤痢、腸チフスの発症が非常に多いと報告されている。子どもたちは入浴にこの水を使用すると皮膚感染症になる。また、子どもたちは水を汲むために小川まで草木の茂った道を通る際に、途中で蛇にかまれる可能性がある。

プロジェクト実施前の様子

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修繕前の井戸  保護されていない水源から水を汲む
授乳期の女性

 プロジェクト実施概要

  • 【初回ミーティングの実施】
    バオマ村の地方行政機関を含め、村の関係者や住民が参加し、RACAPのスタッフがこのプロジェクトの目的について詳しい説明を行った。
  • 【ハンドポンプ井戸1基の修繕】
    修繕に使用する砂や石といった村で入手可能な資材は、バオマ村の住民自らが運搬を行った。それ以外の資材については、RACAPスタッフとボランティアが調達し村へ搬入した。技術者が井戸の修繕と囲いの建設を行った。
  • 【管理委員会の再編成とトレーニング】
    RACAPは、既存の水管理委員会をWASH管理委員会として再編成した。この委員会のメンバーは、地区の水関連行政機関の職員から、ハンドポンプの維持管理に加えて衛生改善についてもトレーニングを受けた。これにより、委員会のメンバーは、様々な給水設備の管理について知識を得た。
  • 【啓発活動】RACAPは地区の健康管理チームと連携し、住民に対して水と衛生に関する意識啓発ミーティングを行った。
  • 【水質検査】井戸の水質検査は、地区の水関連行政機関が実施した。
  • 【その他】定期的なプロジェクトモニタリング、WASH基金の設立とルール決め

プロジェクトの実施にあたって、すべての関係者から積極的な協力を得ることができた。

プロジェクト実施の様子

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ハンドポンプを修理する
技術者とRACAPのボランティア
WASH管理委員会への
水と衛生に関するトレーニング

プロジェクト実施後の様子

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修繕後のバオマ村の井戸 水関連行政による安全な飲み水の
重要性に関するミーティング

現場からの声

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Fatmata Kpakaさん(43歳、女性)

  • 私には4人の子どもがいます。私の村が、きれいで安全な飲み水を手に入れられるようになって、とても嬉しいです。皮膚の感染症やその他の水関連の病気が、私の子どもたちやバオマ村全体からなくなると思います。

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 Dauda Rogersさん(52歳、男性、バオマ村地区長)

  • 村の人々がきれいで安全な飲み水を利用できるように、長年にわたって大きく貢献してくれたRACAPと地方行政機関との連携の成功を高く評価します。また、資金支援によって住民たちをストレスから救ってくれた、JWFの寄付者に感謝します。私は、バオマ村のすべての住民に対し、RACAPとJWFにキリスト教とイスラム教の両方のやり方で特別な祈りをささげるように伝えました。

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Hawa Massaquoiさん(17歳、女性)

  • 村が安全な飲料水を利用できるように支援してくれたすべての関係者、バオマ村、RACAPの取り組みはとても素晴らしいものでした。また、WASH管理委員会のメンバーとして受講したトレーニングの時期は適切で、優れたものでした。水汲み場を管理する方法や衛生改善を続けていくことについて、各家庭のレベルで知識を増やすことができたので、この村からマラリア、下痢、赤痢などの様々な病気を減らすのに役立つと思います。バオマ村の衛生状態を完全なものにするため、RACAPが、JWFの支援を受けて、便座がついたトイレも設置して欲しいです。

 

(報告者:ディレクター 浅井重範)

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