JWFファンド

2015年06月03日

JWFファンド

JWF ファンド 2014 完了しました!

JWFファンド2014
JWFファンドは、日本水フォーラム会員の皆様からの会費や一般の皆様からの寄付を用い、途上国において草の根レベルで水問題の解決に取り組んでいる団体に対し支援を行うもので、2005年の開始から今年で10年目となります。
本年は、以下の2つのテーマで公募を行い、緊急性、妥当性、効果等の観点から審査を行いました。

テーマ(1) 水と衛生のための革新的アイデア
公募期間:平成26年7月23日~8月6日
対象国:経済協力開発機構(OECD)「THE DAC LIST OF ODA RECIPIENTS Effective for reporting on 2012 and 2013 flows」のLeast Developed Countries、49カ国
応募件数:29件 11カ国
支援件数:4件 4カ国 (バングラデシュ、カメルーン、トーゴ、ネパール)

テーマ(2) 水関連災害のリスク軽減
公募期間:平成26年7月23日~8月13日
対象国:経済協力開発機構(OECD)「THE DAC LIST OF ODA RECIPIENTS Effective for reporting on 2012 and 2013 flows」の148カ国
応募件数:15件 11カ国
支援件数:7件 5カ国 (バングラデシュ、インド、パキスタン、スーダン、タンザニア)

JWFファンド2014では、合計11件8カ国で活動を実施することができました。
みなさまのご理解とご協力に心より感謝いたします。

JWFファンド2014の支援先
テーマ(1) 水と衛生のための革新的アイデア

1. #006 エコサントイレの試験的導入と意識啓発

・実施団体: Maulvi Bazar Samaj Kalyan Sangstha (MSKS)
・プロジェクト名:Construct ECOSAN toilets on pilot basis in the area and conduct demonstration based advocacy to raise awareness.
・実施国・地域:バングラデシュ、マウルビバザール
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:114 世帯 427 人
・費用:995 USD(JWFファンド995ドル)

課題
マウルビバザールにある茶畑の経済的・社会的な生活基準は国内標準を大きく下回っており、水と衛生の設備もその例外ではない。 茶畑の労働者のほとんどは整備されたトイレのない暮らしをしている。所得が低いことに加え、住民の水と衛生に関する意識啓発がされていないこともその原因である。

活動成果
・エコサントイレを一基設置し、5世帯が試験的に利用している
・エコサントイレの使用・維持管理方法に関する指導を行った
・屋外集会や、市場でキャンペーンを実施した
・地域リーダーによる活動報告・提言会を実施した

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対象の村で使用されているトイレ

2. #029 モウォ村に住む貧困者と障害者の健康と衛生改向上活動

・実施団体: St Vincent de Paul-Limbe
・プロジェクト名:Health and sanitation improvements in the House of life and hope centre to pauper and the disable at Mowoh village-Cameroon
・実施国・地域:カメルーン、リンベ
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 3 月
・直接及び間接受益者数:5,400 人
・費用::1,186 USD (JWF ファンドより 1,000 ドル、受益者の負担 186 ドル)

課題
モウォ村はリンベ都市部から離れており、人口密度も高い。人口約15,000人のうち7 割は高齢で極度の貧困状況にあり、道路や衛生設備、飲料水源の確保といった基本的な社会基盤を欠いている。この村の唯一の水源であるンドンゴ川は、洗濯や沐浴、上流での排泄等により汚染されている。衛生に関する知識と理解の不足や衛生設備の建設費用の不足が重なり、2010年にはコレラが流行し、32 人が死亡した。

活動成果
・バイオガストイレ1基、深井戸1基を導入した
・バイオガストイレのガスを調理用として使用できるようになった
・保健衛生に関するワンデーセミナーを開催した

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湧水を収集している様子

3. #008 学校への尿分離型トイレの建設とコミュニティへの し尿を肥料とした野菜栽培の促進

・実施団体: Model Community Development Society (MCDS)
・プロジェクト名:Construction of urine diversion toilet in a public school to promote application of urine for vegetable farming in the community
・実施国・地域:ネパール、カトマンズ
・実施期間:2015 年 1 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:学校の生徒 305 人(男子182人、女子123人)、農家4世帯
・費用:1,565.6 USD(JWFファンド970.5 ドル、学校管理組合・地方行政組織から595.1ドル)

課題
対象地域は、農業が主産業である。増産を目的に農薬を使用していたが、高濃度の残留農薬を含む野菜が市場から買い取られなくなったことで農家は生活の資本を失っている。この地域にあるプリトゥビ・ナラヤン中学校では、衛生設備が整っておらず、学校の衛生環境や周囲の環境に悪影響を与えている。またこの学校では水道や他の水源がなく、 飲料水や手洗い用の水が確保できない。

活動成果
・尿分離型トイレと手洗い用の雨水貯留タンクを設置した
・学校や関係者への設置した設備の維持管理講習を実施した
・農家へ肥料活用についての講習を実施した

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学校の仮設トイレ

4. #024 ツィメレコフェ地域での井戸・衛生施設の建設と衛生啓発活動

・実施団体: Charite Chretienne pour Personnes en Detresse (CCPD)
・プロジェクト名:Constraction of 1 open well and 1 eco-san toilet, and holding of 3 training in WASH programs in the community of Tsimelekofe
・実施国・地域:トーゴ、パリメ
・実施期間:2014年12月~2015年4月
・受益者数:535 人(女性120 人、男性30 人、子ども100 人、その他関係者285 人)
・費用:1,219 USD (JWFファンドより1,000 ドル、受益者の負担219 ドル)

課題
対象地域では、きれいな水へのアクセスと排泄物の安全な処理が重大な問題となっ ている。人びとは池の水を飲み水や料理に使用し、衛生設備がないため林での野外排泄を行っている。池の水は汚染されていて病気発生の温床となっており、こうした環境により、女性や子どもはコレラや赤痢への感染、下痢、回虫、腸チフスなどにかかりやすく、この地域では特に子どもの罹患率や死亡率が高い。

活動成果
・浅井戸1基とエコサントイレ1基を建設した
・水と衛生に関するワークショップを3回開催した
・水と衛生に関する啓発プログラムを実施した

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野外での排泄は日常的に行われている

テーマ(2) 水関連災害のリスク軽減

1. #003 沿岸部の洪水による浸水地域(農業・生態学上不利な条件に置かれた地域)の調査

・実施団体: Department of Environmental Science, Bangladesh Agricultural University and MYMENSINGH
・プロジェクト名:Flood disaster risk reduction and adaptation around the coastal area of Bangladesh
・実施国・地域:バングラデシュ、コックスバザール
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:550人
・費用:1,500 USD(JWFファンド100ドル、受益者からの寄付500ドル)

課題
バングラデシュは毎年洪水に見舞われ、大きな被害が出ている。政府は土地利用の政策、 沿岸地域の政策、津波脆弱地図の作製などの対応を行っているが、洪水対策は未整備の部分が多い。

活動成果
・政府や NGO を対象とした現状調査
・沿岸の洪水地域にアンケートの実施
・回答者の年齢、教育水準、環境意識、耕作面積、災害による損失額等のデータ収集
・データ分析

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2013年に発生した洪水で家屋が浸水した

2. #004 都市スラムにおける水関連災害に対する脆弱性の減少と復興対策

・実施団体: Society for Equitable Voluntary Actions(SEVA)
・プロジェクト名:BARIS-Water related Disaster Resilience Adaption and Minimizing Vulnerability in Urban Slums with Triggered Information & Knowledge Building
・実施国・地域:インド、コルカタ
・実施期間:2015 年 1 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:スラム地域の青少年200人、市役所職員、青年クラブのメンバー、乳幼児の保育 センターの関係者
・費用:1,200 USD(JWFファンド1,000ドル、自己資金200ドル)

課題
コルカタでは、大雨による浸水が毎年繰り返されており、その間は都市機能が停止する。 コルカタには 2,000 を超える容認されたスラム、3,500 の不法スラムがあり、地域人口の3 分の1 がスラム地域に住んでいる。インフラ整備の不足に加え、土地利用の問題や環境、 経済などの要因が浸水の被害を深刻化させている。

活動成果
・スラム地域と政府組織に対する意識啓発を実施した
・携帯電話等を使用したスラム地域の建物の危険度調査モニタリングとデータ収集を実施した
・地域の理解・ニーズ・能力を考慮してリスク軽減措置を策定した
・青少年へのトレーニングと地域住民の能力開発を実施した

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大雨による洪水で地域が浸水している

3. #015 校舎への水の浸入防止と学生へのトレーニングによる学校の水関連災害対策

・実施団体:Association For Rural and Tribal Development (ACTION)
・プロジェクト名:School based water related disaster(Flood) preparedness measures
・実施国・地域:インド、ラージャムンドリー
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:236人
・費用:1,500 USD(JWFファンド1,000ドル、自己資金500ドル)

課題
対象地域や学校は、ゴダバリ川の氾濫により毎年被害を受け、学校はその期間中、休校せざるを得ない。学校の周辺は洪水後の泥やがれきが放置され、健康被害を訴える生徒もいるが、予算がないことを理由に政府による対応がなされていない。生徒の多くは経済的や社会的に恵まれない家庭の出身であることに加え、水と衛生や水関連災害に関する知識が十分ではない。

活動成果
・生徒を対象とした水関連災害の防災訓練を行った
・学校の周りに、洪水対策用の盛り土を行った
・政府関係者と学生による相互セッションを開催した

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洪水により校舎が浸水している

4. #006 防水壁の設置と災害対策による洪水リスクの軽減

・実施団体: Shama Social Village development Organization
・プロジェクト名:Reducing of Flood Risks in Village Nisatta
・実施国・地域:パキスタン、チャーサダ
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:3,690人
・費用:5,100 USD(JWFファンド1,000ドル、自己資金4,100ドル)

課題
対象地域では、洪水により人命、農作物、家屋などが失われている。また、生活用水の汚染・水質の悪さ、飲料水や農業用水の管理が適切に行われていない等の問題がある。

活動成果
・プロジェクト開始前の会議を開催した
・地域住民への意識啓発プログラムを実施した
・地方政府の災害関連部門と連携するため、住民へのトレーニングを実施した
・村と川の間に防水壁を建設した
・2つの災害リスク管理チームを構成した
・村に災害情報センターを設立した

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対象地域は川境に面している

5. #011 水関連災害リスク軽減の啓発活動

・実施団体: Military College of Engineering, National University of Sciences and Technology (NUST)
・プロジェクト名:Disaster Risk Reduction Awareness in Risalpur Cantonment
・実施国・地域:パキスタン、リソルプール
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 3 月
・直接及び間接受益者数:2,400人
・費用:1,555 USD(JWFファンド1,000ドル、自己資金555ドル)

課題
対象の町は 2010 年に洪水に見舞われ、大きな被害を受けた。公的機関による対応と復旧は行われているが、減災のための設備が足りていないことに加え、洪水被害への意識が低く、防災と減災は見過ごされている。これに加え、リソルプールでは資金不足によ り対応が進んでいない。

活動成果
・地域の2つの学校の生徒を対象とした防災に関する啓発活動を実施した
・地域のイベントでの防災に関する展示・実演を実施した
・一般家庭向けの防災セミナーを開催した

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洪水により流された瓦礫が散乱している

6. #001 小学校での洪水啓発

・実施団体: Water Management and Irrigation Institute, University of Gezira
・プロジェクト名:Flood awareness raising among primary school students in the Gezira State, Sudan
・実施国・地域:スーダン、ジャジーラ
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:3500 人
・費用:740 USD(JWFファンド740ドル)

課題
対象の町は排水能力に乏しく、豪雨による洪水が発生し、家屋や学校などの建物が被害を受けている。また、洪水によって小学校での教育や衛生にも悪影響が及んでいる。 緊急的に自治体による排水管の清掃や、タンカーによる排水の移送が実施されているが、 洪水リスクに関する知識や意識が十分ではなく、自治体の対策が軽視される傾向にある。

活動成果
・小学校10校の校長・教師・生徒を対象に防災に関する講習会を開催した
・対象者へのアンケートを実施した
・校長やジャジーラ州関係者との討議を実施した

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豪雨による洪水により、建物が浸水している

7. #007 洪水災害の影響に関する教育トレーニングと意識啓発活動

・実施団体: KILIMANJARO CLIMATE CHANGE AND BIODIVERSITY CONSERVATION ORGANIZATION (KCCBICO)
・プロジェクト名:Enhancing education training and public awareness activities on flood disaster impacts reduction at Mto wa mbu in Arusha region, Tanzania
・実施国・地域:タンザニア、アルーシャ
・実施期間:2014 年 12 月~2015 年 5 月
・直接及び間接受益者数:1,200 人
・費用:1,730 USD(JWFファンド1,000ドル、自己資金730ドル)

課題
対象の地域では、頻発する洪水によって家や交通機関が被害を受けている。セレンゲティ国立公園やンゴロ ンゴロ国立公園を結ぶレイクマニャラ橋は洪水のたび通行ができなくなり、観光にも打撃を与えている。また、農業も洪水による影響を毎年受けているが、地域住民はこうした事態への対処や適応・復興の術をもっていない。人命をはじめ、交通網、農作物、商店、教育機関、商業施設、家畜など、その影響範囲は広い。

活動成果
・対象の3つの村で基礎調査を実施し、合同で災害脆弱性やリスクに関する地図を作成した
・地域リーダーや行政官へ面会を行った
・家庭への聞き取り調査を実施した
・グループディスカッションを実施した
・洪水災害に関する教育とトレーニングに関するニーズ調査を行った
・小学校 1 校と中学校 1 校での啓発活動を実施した
・地域災害管理チームに対し、教育トレーニングを実施した
・洪水災害に関する結果の普及を行った

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2011年には洪水と地滑りが発生し、コレラやマラリアが蔓延する事態となった

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